後鼻漏

「後鼻漏」って何???

日本咳嗽研究会による、診断基準では

『後鼻漏による咳嗽の診断基準案』

  • 8週間以上持続する、とくに夜間に多い湿性咳嗽で、プロトンポンプ阻害薬や気管支拡張薬が無効である。
  • 副鼻腔炎による後鼻漏の場合は、副鼻腔X線かCTで陰影を認める。
  • 副鼻腔炎の場合、数週間のマクロライド系抗菌薬の内服で後鼻漏と咳嗽が軽快もしくは消失する。
  • 副鼻腔に陰影が見られない場合でも、後鼻漏を訴え、舌圧子にて舌奥を下げて中咽頭を観察したり、前鼻鏡検査、後鼻鏡検査、鼻咽腔ファイバースコープにて後鼻漏の存在が確認でき、副鼻腔炎以外の原因疾患(アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎慢性鼻炎、慢性鼻咽頭炎など)が特定でき、原疾患に対する治療(*)で後鼻漏と咳嗽が消失もしくは軽快する。

*アレルギー性鼻炎の場合は抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、慢性鼻咽頭炎の場合は抗菌薬、粘液溶解薬、消炎酵素薬により治療する。

偶然ですが、私は副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)を患っていまして、後鼻漏のような症状があるので、他人ごとではありません。

(たぶん後鼻漏だと思うのですが、医師の診断を受けたわけではないのですが・・・)

実際に疲れがたまってきたり、寝不足が続くと、蓄膿による頭痛がしたり、鼻水が喉に垂れて、喉を傷めやすくなります。

幸い「後鼻漏で咳が出て辛い」といったことにまでは至りませんが、風邪をこじらしたりすると、ねばっこい鼻水に苦しめられます。

子どものころから、鼻から喉に鼻水が垂れてきて、それを口から出すのは当たり前だと思って育ったのですが、30歳を超してから、これが蓄膿症が元で後鼻漏なのかも?と気づいたのでした。

後鼻漏がひどい人は、咳で夜寝られなかったり、喉が痛んだり、熱が出たりし、睡眠不足になったり日常生活に支障をきたすこともあるようです。


後鼻漏の原因

後鼻漏の原因は主に、

  • 鼻炎(アレルギー性鼻炎・慢性鼻炎など)
  • 副鼻腔炎
  • 鼻咽腔炎(上咽頭炎)

があります。

様々な耳鼻咽喉科のHPを見てみると、上記以外の原因としては

  • 血管運動性鼻炎
  • ソーンワルト病
  • 歯性上顎洞炎
  • 鼻腔内の腫瘍・癌
  • 上顎洞内の腫瘍・癌

などが見られます。

後鼻漏の治療

後鼻漏の治療には、その症状の特徴からも耳鼻咽喉科にかかることになります。

後鼻漏の原因となっている鼻などの治療を行い、炎症などがあれば喉や、上咽頭、咽頭も治療をするケースが多いようです。