心因性の咳とは
一般的にはあまり知られていませんが、ストレスなどが原因となって咳が止まらなくこともあります。
これを心因性(神経性)咳嗽といいます。
もちろん内科や耳鼻咽喉科、呼吸器内科などの病院に行っても治るわけではありません。
いくつか特徴があるようですので、それをまとめてみますと
- 起きているときに激しい咳がある
- 寝ているときには咳で起きるようなことはない
- 発作は見られず、乾いた咳をする
- 病院の検査では病的な所見が見られない
などがあります。
ただし、本当に病気が分からない(見つからない)だけの場合もあるので、まずはセカンドオピニオンを聞いたり、精密検査を受けることが望ましいです。
心因性の咳の治療方法
心因性の咳は心理的ストレス(不安、緊張、怒り、悲しみ、抑うつなど)によって、神経作用によって気道が刺激されて咳嗽が起きると考えられています。
ですから精神的・心理的ストレスの原因をはっきりさせ、それを解決することが大切です。
受診をするのは「精神科・神経科」や「心療内科」で、抗不安薬や抗うつ薬、精神安定剤や睡眠導入剤(睡眠薬)が処方されることがあります。
娘の咳も心因性?
春も終わり梅雨のころ、娘はウイルスなどの感染症から咳をし始め、夜も眠ることができないくらい咳をし、苦しんでいました。
何とか10日間ほどかけて、症状も治まりはじめ、妻と二人少し安心していました。
ところがその後、1週間経っても咳だけがとれず、喉を気にするように毎日咳をしていました。
そして、咳が続いていたのは、アレルギー性の咽頭炎などが原因だろうと思い、病院で処方されていた抗アレルギー剤などを服用させていました。
その頃、娘は病気で苦しんだせいか以前に比べ、性格が頑固になり、私たち夫婦の言うことを聞いてくれなくなり、甘えるような言動が多くなってきました。
病気の間は座ることもできない状態だったので、少しでもご飯が食べれるように好きなものを与え、身の回りの世話もしていたので、娘にとってはその延長だったのかもしれません。
ですが、ようやく自分で着替えや、食事ができるような年齢になったのに、何もしなくなったので、だんだん叱ることが多くなっていました。
ところがある時、私たちが叱ると咳が多くなったり、咳が酷くなっていることに気付きました。
もともと、叱ることは極力しないで子育てしようとはしていたのですが、私たち夫婦が未熟なため、そういった方法しかとれずにいた中での気づきでした。
その後、妻と話し合ったのですが、「叱ったりして、精神的プレッシャーを与えると咳が増えたり、酷くなっている」ということを二人の共通認識として持って対応することにしました。
今回の娘の件で、直接的な咳の原因が心因性ではないだろうけど、少なからず影響を与えていると感じました。
たとえば自分で服を着ない子どもに「早く服をきなさい!」と言うだけの一方向のベクトルからではなく、「パパの方が服を着るの早いかも、よしっ競争だ!」と言ってみたりするなど、多方向からのベクトルで子どもに接することで、咳が酷くならないようにできることを学ぶことができた出来事でした。
チック症かも?
娘の風邪が治った後の咳が、癖になったのかもしれないと思うこともありました。
チック症と言う病気にも似たような症状があるようです。
気になった私たちはかかりつけの医師に、咳払いのような咳が治らないことについて「チック症ではないですか?」と聞いては見ましたが、娘の場合はそうではないようでした。